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映画

『トロピカル~ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪』に見る、「やりたいこと」の叶え方

こんにちは、しょーいです!

ギリギリでしたが、今年のプリキュア秋映画『トロピカル〜ジュ!プリキュア 雪のプリンセスと奇跡の指輪』を見てきましたよ!

今回、「モチベーションの方向性で180度結果が変わる」というテーマを感じました
なかなか重いお話だった分、心に深く刺さりましたよ。

しょーい
挿入歌に涙腺を壊された(もともと涙もろい)。

私を泣かせた挿入歌は、EDバージョンがYouTubeで配信されています。
本編中とはうって変わって一緒に踊りたくなるハイテンション!
現にわが家の子どもたち2人は歌いながら踊り出します(笑)。

以下から、「やりたいこと」の叶え方が本作ではどのように描写されていたのか、具体的に考察していきます。

ストーリーの核心に触れていますので、未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

「やりたいことをやろう!」と言えないお姫様、シャロン

『トロピカル~ジュ!プリキュア』のテーマは、主人公である夏海まなつのセリフに象徴されるように「今、やりたいことをやろう!」です。

本作のゲストキャラクター、シャンティア国の王女シャロンのやりたいこと。
それは女王になって国民が笑顔の幸せな国を作ることですが、なんとシャロン自身も国も遥か昔に滅びているという衝撃の事実

しかも隕石という天災。恨む人もない、不運というには重すぎる背景です。

やりたい事は決して叶わない
今回シャロンは『トロプリ』世界へのアンチテーゼになっているんですね。

(アニメ本編の敵、あとまわしの魔女たちは今も生きていて未来があるのでここでは除外します)

我を貫いて生じたひずみ

大切な家族も臣民も失ったシャロンは、それでも「やりたいことをやる」ために王国を再建しようとします。

城や街は自分を甦らせた隕石の力で。
臣民は別世界から連れてきた人間で補って

連れてこられた人が「帰りたい」と言い出せば、吹雪をおこして気絶させる。
自分の夢のために他人を踏みつけていく王女さまは明らかに悪役ですが、背景を知っていると責めるのもはばかられます……。

「笑顔あふれる王国を作りたい」と言っておきながら、笑顔を奪う
自分の「やりたいこと」を貫く姿は矛盾そのものです。

失ったものを数えると自分の闇に溺れる

ただ、ハートキャッチプリキュアの面々が「王女さまの心の花がしおれている」と気づいたように、シャロンの行動は本心からではありません。
決着後のプリキュアのセリフに「本当はとめて欲しかったのかも……」とあるように、シャロン自身、両親も臣民もいない王国再建に意味などないと自覚していたはず。

一方で、隕石の不気味な光に象徴されるように、失われたものを言い訳にして力を振るっているようにも見えます
シャロンの父母は、シャロンが他人をさらってでも王国再建することを望むでしょうか。

少なくとも「笑顔」とはほど遠い国など、シャロンの父母が望むものではありませんでした。シャロン自身が笑ってないし!

シャロンは「自分のやりたいこと」にこだわるあまり、道を踏み外したと言えます。

「やりたいこと」は自ら選び取る

「やりたいこと」を叶えられない王女シャロンと対極をなすのが、グランオーシャンの(自称)女王候補ローラ(キュアラメール)です。

ローラの国はあとまわしの魔女のせいでやる気を失っているものの、滅びてはいません。
むしろ復興という大手柄を立てて女王になろうと意気込んでいるほど。

そんな彼女はオープニング中、町内のショッピングセンターで歌を披露してはどうかと提案を受けますが、「小さな舞台は私にふさわしくない!」と拒みます。

「やりたいこと」じゃないから「やらない」という姿勢です。

ところがシャンティアでの事件を経て一転、ローラはショッピングセンターのステージに立ちます。

「国は滅びても、歌は消えない。私が歌って広めるから」
シャロンが消える直前にローラが交わした約束です。

ここが、ローラとシャロンの大きな違いです。

シャロンの場合 ~内向きなモチベーション

シャロンはあくまでも「自分がやりたいこと」にこだわり続けました。
意識が自分に向いている状態です。悪く言えば、自意識過剰。

国も人も失った身では仕方ない面もありますが、自分のことばかり考えていると、我が身の不幸を考えずにはいられません。

でも、シャロンの父母はシャロンが生き抜くことを願っていました
隕石落下を目前にシャロンをかばう描写があることからも明らかです。

隕石の力でよみがえったのに、自分のやりたいことを押し通すために隕石の力を使い果たし、また死を迎えてしまった。

シャロンは父母から受け継げる想いがあったにもかかわらず、そこには目を向けなかったわけです。

ローラの場合 ~外向きのモチベーション

かたやローラは「シャロンのためにやりたいこと」を実行しました。

小さな町の舞台で歌うのは、ローラ自身がやりたいことではありませんでした

しかし約束を守るため、「1人でも多くの人に届けるには小さい舞台にも立つ」と決めて実行しました。
ローラは「自分が」という自意識を脇に置いて、やりたいことを選び直したわけです。

エンドロールではプリキュアメンバーがあちこちで歌うカットが出てきます。
中にはテレビカメラの前で歌うまなつの姿も。放送規模こそ謎ですが、町のショッピングモールより大きな舞台なのは確実です。

「シャロンのため」にした行動は、ローラ(プリキュア)をショッピングモールより大きな舞台に導いてくれました。
「他者のため」にした行動が、いつの間にか自分の夢の舞台にまで連れて行ってくれたのです。

まとめ:過去に引きずられず、未来を選び直す

シャロンとローラの「やりたいこと」に対する向き合い方を比較しました。

かつて自分がやりたかったことを追究し続けて、未来まで失ったシャロン。
自分のやりたいことを選び直し、結果的に最初の「やりたいこと」まで叶えたローラ。

現実はこんなキレイに進まないにしろ、子どもに対するメッセージ性は非常に強かったと思います。

ローラは公式プロフでも

ちゃっかり者の自信家

とオブラートに包んで言及されるほど、最初から高飛車かつわがままな部分が前面に押し出されていたキャラクターです。

だからこそ本作で描かれた行動の変化が子どもにもわかりやすい!
「ラメール(変身後の名前)、ちゃんと歌ったね~」と娘にもしっかり伝わったご様子。

プリキュア映画が年1回になってしまったのは残念ですが、今後も親子で感動して学べる作品を作り続けていただきたいですね!

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